留学は就職に役立つか?

2011-10-03

留学経験は就職にとって決定的に役立つと言っておこう。これは多くの社会人が気づいているはずである。一カ月程度の語学研修ではなく、一年以上の留学経験をした人には、明らかに日本でしか生活したことのない“純日本人”と違う点が見られる。なぜならば、欧米社会では自分自身を主張していかないと周囲から認識してもらえず、「以心伝心」とか「空気」といったファジーなものが存在しないからである。「言葉で伝えて、態度で表す」という直接的な表現方法のみが、自分の意志を表明する手段となる。この訓練を受けている人と受けていない人との差は大きい。実社会においては、何が正解で何が間違っているのかを見極めるのは意外に難しいものだ。そういうあいまいな環境においても自分の意見を堂々と主張できるのは、賞賛すべき才能である。たとえその意見が間違っていたとしても、である。純日本人は、横の人の顔色をうかがいながら他人の意見に合わせるのが一般的な行動文法である。これは何も意志が弱いということではないが、周りの意見とのコンセンサスを取ることを重視している表れである。だが、このスタンスは欧米社会の常識からは外れた態度となる。なぜならば、人と違うことをやったり、人とは違う意見を持つことに自分の存在意義を見いだすという根本思想があり、これがないと自己の存在理由がないからである。純日本人に向かって突然このようになれ、というのは無理である。この違いは結局、教育制度そのものの違いに行き着く問題だからだ。

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